御所巻(ごしょまき)―世田谷区史編さん問題―

御所巻とは、中世の異議申し立て方法のことを言います。世田谷区による区史編さん委員へのパワハラと著作権の問題についてのブログです。出版ネッツのメンバーが運営しています。

「区は話し合いに応じて」  世田谷区役所前でアピール

4月25日は25℃を超える夏日となった。

 都労委での和解決裂を受けて、4月25日世田谷区役所前で抗議の宣伝を行った。出版ネッツの10人に加え、フリーランスユニオン、民放労連関東地連、世田谷区史のあり方について考える区民の会から計13人が参加した。昼休みの12時から40分間、チラシを配りながら、アピールした。

 まず、世田谷区史編さん問題担当の杉村和美さんがアピール。区が都労委から示された和解案を蹴ったことに抗議するとともに、今年1月「セクシー田中さん」の原作者が自死した件にふれ、「著作者人格権は歴史家にとっても命の問題。区は話し合いに応じるべき」と訴えた。

 駆けつけてくれた他団体は次のように挨拶した。

フリーランスユニオン

「私たちは世田谷区史編さん問題でネッツの皆さんと共闘している。フリーランスの働き手としての権利が保護されているか、人間らしい労働が保障されているか、さらに専門家の知見を無視した商品やサービスはいかなる弊害をもたらすのか、この問題で問われている」

民放労連関東地連

著作権は文化や芸術に携わる人が持つ大事な権利。これが蔑ろにされると、日本の文化がふみにじられる。書いたものを他に流用したければ、著作権を持つ人と別途契約を結べばいい。自治体は私企業に率先して、著作権問題で範を示すべき」

〇世田谷区史のあり方について考える区民の会

「日本で唯一世田谷吉良氏を専門に研究されている谷口雄太さんの力は、世田谷区史の編さんに必要。この問題の早急な解決を保坂区長、区の皆様にお願いしたい」

 その他ネッツ組合員は、世田谷区がハラスメント防止基本方針の対象職種から業務委託を外したことについて、「国がフリーランス保護に向かう中、時代に逆行」と批判するとともに、「保坂区長もかつてフリーランスだったが、20代のころ同じ目に遭ったらどうしたでしょう」と問いかけた。

 抗議行動を終えると、団体交渉を求めて、政策経営部と区長秘書室を訪問。政策経営部長、秘書課長に申し入れ書を手渡した。

(松本浩美)

配布したチラシ・表

配布したチラシ・裏